治療院経営成功の実学

自由診療を増やす非常識な王道

治療院のコンセプトを作る③ ベネフィットを考える

患者さんは、何を購入するために来院されているのでしょうか?

この質問をすると、ほとんどの治療家の先生が、「治療」と答えてくれます。

来院するたびに治療を受けて帰られるわけですから、そのように考えて当然ですね。

 

でも、実は、患者さんが購入しているものは治療ではありません。

患者さんが本当に購入しているのは、来院することで手に入るベネフィットなのです。

 

ベネフィットとは、直訳すると「利益」「恩恵」「便益」なのですが、マーケティングにおいては「顧客が商品やサービスから得られる効果や利益」を刺します。

ちなみに、ベネフィットに似た言葉にメリットがありますが、メリットとは直訳すると、「利点」「功績」「価値のある特徴」。

 

例えば、「腰痛が治る」「膝の痛みが改善する」がメリットで、「快適に仕事ができる」「孫とかけっこができた」がベネフィットです。

メリットは効果で、ベネフィットは得られる体験…と言うと分かりやすいかもしれませんね。

 

◘自院のベネフィットを考える

では、自院の強みがあることで、患者さんはどんなベネフィットを手に入れることができるでしょうか?

 

腰痛治療が得意で、短期間で改善できるのが強みだったとしたら…。

「長年の苦しみから解放される」「快適に働ける」「スポーツを楽しめる」などがベネフィット。

 

他にも、丁寧なヒアリングや説明が強みだとしたら…。

「安心、納得して治療を受けられる」「症状の原因を知ることができる」「生活上の注意点を知ることができる」などがベネフィットになりますね。

 

自院の強みがあることで、患者様が手に入れている(手に入れることができる)状態や体験をイメージして書き出してみましょう。

 

ベネフィットは、ほとんどの先生がこれまで考えたことが無いテーマなので、もしかしたら、思いつかないかもしれません。そんな時は、Step2で選び出した独自性のある強みでコンセプトを作っても問題は有りません。

ただ、ベネフィットは、料理で言えば調味料やスパイスになるものなので、あった方が、より魅力的なコンセプトを作ることができます。と言うことで、もしかしたら、すぐには思い付かないかもしれませんが、一度しっかりと考えるようにしてください。

出典:photoAC