治療院経営成功の実学

自由診療を増やす非常識な王道

新規事業には手を出さない

経営状態が思わしくなくなってくると、多くの先生が考えてしまうのが新規事業です。

 

「美容系のメニューを始めようと思っているんですけど…」

サプリメントやインソールの販売をやろうかと考えているんですけど…」

そんな相談を、これまでたくさん受けてきたので、そう考えてしまうことはよく分かります。

 

でも、売上を伸ばそうと思うなら、治療以外のことには手を出さないこと。

少なくても、自由診療の患者がしっかり増えるまでは、絶対に手を出してはいけません。

 

例えば、美容系のメニューを始めようとしている先生に、その理由をお聞きすると、「美容関心を持っている人は多い」「治療に比べて高単価を出してもらいやすい」「他の治療院で成功している事例がある」などの答えが返ってきます。

 

しかし、そもそも論として、本職である自由診療の患者すら増患することができないのに、まったく新しい分野で集客したり、自由診療より高いサービスの契約を取ることができるでしょうか?

 

世の中には多くのエステティックサロンがあり、売上を作り出せずに悩んでいる経営者は少なくありません。美容に関する豊富な知識を持ち、けっこうな金額をかけて広告を出している本業のエステシャンでもそうなのに、門外漢の治療家の先生が治療の傍らでやって流行るほど、ビジネスは甘くは無いのです。

 

一所懸命練習しているのに、万年補欠のサッカー部員が、野球部の試合に出てもホームランを打つことは難しい。それと同じですね。

 

 

でも、自由診療の増患ができた後なら話は別です。

すでに見込顧客はいますし、治療を通して築き上げた信頼関係があるので、美容系のサービスを始めても、物販を導入しても、上手く行く可能性が高いのです。

 

と言うことで…。

自由診療の患者がしっかり増えるまでは、新規事業には絶対に手を出さないこと。

隣の芝生は青く見える…と言いますが、どの分野であれ、外から見ているほど簡単には儲からないのです。

 

出典:pixabay